週刊はたけっち・バックナンバー

◎ 2009年9月24日号 vol.31 

9月14日(月)


 午前10時より、「埼玉県議会農業を支援する議員連盟」による県外視察に参加いたしました。  この議連は、埼玉の基幹産業である農業を守り育てることが重要だとの観点から結成された議員連盟です。  初日の今日は、午後から、米粉100%の麺を開発した群馬製粉株式会社を訪問いたしました。米粉100%の麺は、世界でも初の取り組みであり、需要側から米の生産に寄与する取り組みとして注目されています。  開発までに至るご苦労を伺った上で、工場を案内していただきました。試食もさせていただきましたが、稲庭うどんのような食感で大変おいしいものでした。  すでに、米粉のパンやスパゲッティーなどは好評を博しているということです。


9月15日(火)

株式会社サングレイス

 「埼玉県議会農業を支援する議員連盟」の視察の2日目です。 午前中は、群馬県昭和村にある株式会社サングレイス群馬農場に伺いました。 株式会社サングレイスは、株式会社モスバーガーサービスなどが出資して設立した農業法人で、モスバーガーの店舗で使用する生鮮野菜の調達と供給を行っている会社です。 群馬農場は、耐久性ハウスによるトマトの生産を行っています。 社員が3人であとはパートさんを雇っています。社員は若く意欲にあふれておりました。これからの農業は、このような販売先を確保した形での企業参入も重要な経営の形態であると実感いたしました。 午後からは、前橋市の農業協同組合を訪問し、直売所を見せていただきながら、安心・安全の地産地消の取り組みや農産加工による地元女性の起業支援について伺いました。


9月17日(木)

八ッ場ダムの本体関連工事(仮排水トンネル)

 午前10時から、9月定例会に向けての議会運営委員会を開きました。 来る定例会では、一般会計と病院会計の9月補正予算の外、基金を設置する条例が2件、条例改正が2件、その他、工事請負締結や財産の取得などの議案が提出されます。それらについての説明があったほか、一般質問の人数配分などを協議しました。  午後からは、公明党県議団として、群馬県の八ッ場ダム建設工事現場に視察に行きました。  先の衆議院選挙で勝った民主党は、政権誕生前に何ら現場での調査や意見交換を行わず、八ッ場ダムの建設中止を宣言したことにより、現場をはじめ、治水・利水の両面から恩恵を被る1都5県の知事や議会からも中止反対の声が挙がり、大きな問題となっています。

吾妻渓谷  この美しい景観はダム建設後も守られます

 現場では、八ッ場ダム工事事務所の事業計画課長から、建設の進捗状況やここまで至るまでの経緯などについて詳細に伺いました。  びっくりしたのは、八ッ場ダムが完成することを前提に暫定水利権が設けられ現在埼玉県はじめ1都5県で取水されていること。その量は、本県でしたら、約150万人分に上るということです。また、ダムの完成は、治水の面でも大きな効果が有るという点です。これの状況や、これまでの地域住民のご苦労の歴史を尊重することなく、マニフェストに掲げているという理由だけで、即座に中止を宣言するというのは、為政者のできることではないと実感いたしました。  建設現場もご案内いただき、代替え地に移転され始めている方々のご様子や「ダム建設と一体となった生活再建」という実態がよく分かりました。  夜には、宿泊した旅館の従業員の皆様からもご意見を伺うことができました。話を聞いて大変驚いたのは、鳩山総理が、民主党の幹事長だった昨年8月18日、八ッ場に来たが、地元村長と会ったのは「たった1分」だけだったということでした。地元の話も聞かないで一方的に中止を宣言するのは許せない。私たちは、国と契約したのであって民主党と契約したのではないとまでおっしゃっておりました。結論としては、皆さん、一様に建設を進めてもらいたいとおっしゃっていました。  私たち埼玉県民は、ともすれば実感のわかない問題かもしれませんが、日常的に使っている水の問題です。もっと、県の皆様にも本当のことをお知らせしていかなければならないと実感しました。


9月19日(土)


 午前11時より、急遽、公明党本部で八ッ場ダム建設についての会合が開かれ、埼玉県本部を代表して参加いたしました。  私は、一昨日から現地に伺って見聞きしたこと、本県の影響などを話しました。 議論のあと、党本部に「八ッ場ダム問題対策委員会」(高木陽介委員長=衆議院議員)が設置され、私も副委員長として参画することになりました。  そして、9月22日(火)に、山口代表を先頭に現地を視察し、地元の皆さんの意見を聞かせていただこうということが決定いたしました。


9月22日(火)

ニュースで有名になった湖面2号橋の建設現場

 八ッ場ダムの建設地である川原湯温泉駅に、集合時間である午前9時50分に間に合うよう家を朝7時過ぎには出ました。  現地では、群馬県知事や地元町長、地元住民の代表の皆さんが、やんば館にご集合いただき午前10時より、意見交換会が開かれました。  意見交換会では、「下流の人たちのためにという大儀を受け止め、家も引っ越し、墓も移転した。ここで中止をしたなら、大儀が無くなり、先祖にもこれまで引っ越した人にも申し訳が立たない」「生活再建は、ダム建設と一体となったものである。ダム建設中止での生活再建はあり得ない」「一方的な中止は、民主主義的ではない」「民主党はマニフェスト至上主義だ」「中止ありきではなく、白紙の状態からの話し合いでなければ、前原大臣との話し合いには、住民としては参加できない」「政治家としてではなく、人間として現場を踏まえ判断してほしい」等の切々たる訴えがありました。 特に、群馬県知事からは、ダム建設中止に対し、遺憾の意が表明された上で、「国と地元との合意協定が結ばれた1995年当時の政権は、自・さ・社政権であり、鳩山総理も前原大臣もそのさきがけの一員であった。民主党になったら一方的に中止をする。これでは、国を信用できない。」と重大な発言がありました。 それに対し、山口代表は、「住民との間のルールを経ないで中止を決断するのは許されない」と応じました。 私も、県議会からも、党からも建設中止撤回に向け取り組んでまいります。


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