朝の10分間読書
平成8年12月定例会で行って以来、埼玉県は現在、小・中学校における「朝の10分間読書」の実施率は全国1を誇っています。(2001年11月現在)

提案 経過 実績

Q 朝の10分間読書/畠山清彦県議会議員
平成08年12月定例会/一般質問より 

学校の運営においては、校長のポリシー、情熱等が大きく影響します。創立者を持たない公立の学校では特にそうであります。

過日私は、船橋市立船橋中学校を視察致しました。そこは毎朝、一時間目の授業の前に「10分間の読書」をすることで有名学校です。本当にびっくりしました。朝、元気に登校してくる、また朝練に汗を流している生徒が、この時間だけは、1年から3年までどのクラスもシーンと静まりかえり、自分の本に没頭していました。担任の先生も自分の席で自分の本を読んでいます。決して、本を忘れた生徒に注意したり、感想文を書かせたりしないこと、漫画以外ならどんな本でも良いとのことであります。
それだけで、かつては騒々しかったクラスの授業時間が、授業を聞く姿勢に大きく変わり、本好きの生徒も増えてきたそうです。しかし、導入に当たっては、先生方の理解をなかなか得られず、最終的には、校長先生の勇気ある決断が今日の成功を招いたのであります。
校長先生はおっしゃっていました。「読書はビタミン剤のようなものです。即効性はないが後でじわじわ効いてくる。また、どんな本でも主人公は頑張って生きている。主人公が生徒に生きる勇気を与えてくれるんです」と。

本県にも、よい事例はたくさんあります。その中のひとつ、越谷市立栄進中学校は、生徒と教師と保護者の三者で魅力ある授業づくりに取り組んでいます。
その中の1人の先生は、学年末に生徒に自身の授業の採点を付けてもらい来年度に生かそうという、謙虚にして勇気ある試みまで行っております。この中学校でも、校長先生がリーダーシップをとっています。

私は、小・中学校は教育事務所単位で、高校は県単位で、校長を対象にした実践報告会的な研修会を定期的に行うことを提案いたします。そして、そこで報告された内容の良いものは、例えば、朝の10分間読書のようなものは、積極的に取り入れるという指導性を県が持つべきだと考えます。




A 校長の責任感の向上と権限の発揮について/荒井桂教育長

県教育委員会といたしましては、校長研究協議会、新任校長研究協議会などを実施して資質向上に努めているところでございますが、今後ともご提言にありますような特色ある実践報告を一層取り入れるなど、研修会を更に充実させ、魅力ある学校づくりができる優れた校長の育成・支援に努めてまいりたいと存じます。


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